夢の痕

テストが、始まったみたいですね
卒業生からすると、懐かしく感じられます・・・
教える事しか出来ない・・・というのが少し寂しい、ですね

皆さんと一緒に受けるテスト
少し、楽しみだったのですが・・・
あの時期に戻りたい、ですよね・・・

最近は普通に学校、通ってるだけなんですけど・・・
結社目当て、なんですよね・・・（苦笑い）

最近、凄く結社に行くのが、楽しみになってきてるんですよ・・・
人付き合いも、前向きになれている気がしてるんです、自分では
そろそろ、吹っ切れた気がします

うん、臣塚には・・・凄く感謝しなくては、いけませんね・・・？


・・・運動会とかも、見に来ても・・・いいんでしょうか、ね・・・？

「最近クレハ、楽しそうだなー？」
「・・・そうですか？うん、実際楽しいです・・・。お友達が増えました」
「友達？クレハ、もう人付き合いできるようになったんだ！？」
「真斗はクレハを何だと思っているのですか・・・？」

テントの中。
話す二人の人影。
少し退屈そうにしている彼女をよそ目に、少年は会話を続ける。

「クレハも他人が平気になったんだな、よかったよ。学校卒業するまで、ずっと暗かったしさ」
「・・・そうですね、卒業して、この時期になるまで。しがらみは強かったですが・・・でも・・・」
「ん？」
「でも・・・この世界に色が出来た気がするんですよ・・・。だから」

呟く言葉はとても嬉しそうで。
何処か、寂しそうに笑っていて。
溜息が少しだけ出る。

「・・・・・・クレハ、何か気になってる事でもある？」
「・・・え？」
「何かそんな感じするからさ？」
「どうなんでしょうね？・・・よく分からないです・・・」

まだまだ分からない。
自分の気持ちと。
他人の気持ち。